「加藤が来るぞー!」
「我が名は加藤保憲」
「呪しきは加藤保憲…」
など加藤、加藤と連呼されるので、
名前だけは頭に刻まれる。
平将門の邪霊を目覚めさせ、
帝都東京を破壊しようと目論む超能力者・加藤保憲。
その計画を将門の子孫や巫女が阻止しようと奔走する。
CGが発達していない時代で、
大正時代の精巧なセットやジオラマ、
鬼のストップモーションに特殊メイクなどで
禍々しい世界を作り上げていた。
回り込んでからの顔のアップ、雷鳴や下からのライティング等で異質性もあったが、
どういう手順を踏めば、
東京が壊滅してしまうか明確に示されなかったように思うので、何を楽しみに見ればいいのか分からなかった。
勝新太郎や大滝秀治、平幹二朗は特段何の活躍もしないが、威厳だけがあり
桂三枝が1番自然な演技に見えた。
また、若い頃の原田美枝子がお美しかった。
あと気になったのは、
地下鉄を開通するためにダイナマイトを仕掛けるシーン。
人間に集団幻覚を見させる奇術に阻まれ、
土木工事が難航する中、
精神的な干渉されないロボット・学天則が持ち出される。
だが、操るのは人間。
しかも学天則とほぼゼロ距離。
それでもダイナマイトを設置できたものの、
爆破装置が起動しないため、
人がわざわざ近づいて学天則の自爆装置のタイマーをセットする。
そして、学天則は大破。
こんなことなら人間がやればいいのに。
そもそも学天則いらないし、時限装置付いたダイナマイトを載せたトロッコを壁に突っ込ませればよかったのに。
学天則がかわいそうだった。