こたつむり

12人のパパのこたつむりのレビュー・感想・評価

12人のパパ(2003年製作の映画)
3.2
♪ Help, I need somebody
  Help, not just anybody
  Help, you know I need someone, help

まずはタイトルに一言。
この『の』は主格ではなく体言の代用。即ち連帯修飾格と同格ではなく、修飾が就職で、主格が酒客で、主は朱で、守が手で、種も趣ならばしゅらしゅしゅしゅ。

あー。すいません。
ちょっと教養が溢れちゃいましたね。
つまりは「パパが12人いる」ではなく「パパの子供は12人」という意味なんですが、よくもまあ…ややこしいタイトルを付けるものですな。

ちなみに内容はアメリカらしいホームコメディ。少し下品でベタな笑いで盛り上げつつ、家族が一番大切という結論に至る物語…なんですけれども。

正直なところ“呪縛”を感じたのも事実。
家族を維持するためには親は犠牲にならないといけない、というね。一種の強迫観念のような“押し付け”を感じちゃったんですよね。

うーん。
家族ってそんなに息苦しいものでしょうか。

確かに多かれ少なかれ我慢は必要。
でも、そこで重要なのは“偏り過ぎないバランス”なわけで、自分の心を押さえつけることはない、と僕は思うのです。そういう意味で本作は少し微妙なんですね。

何しろ、主人公に非はありませんから。
というか、12人(正確には成人や高校生も含まれているので手が掛かるのは9人)の世話を1人のシッターに任せようとした時点で間違い。最初からチーム戦を選べば良いのです…なんてツッコミは野暮ですね。

あと、基本的に家庭を顧みない描写も少ないので…本作以上に育児に貢献していない父親は多いと思いますよ。あ、ぼぼぼぼぼ僕はせせせせ積極的に頑張りました。ガンバリマシタ。

まあ、そんなわけで。
家族映画の定番『ナイトミュージアム』を仕上げたショーン・レヴィ監督らしいコメディ。ただ、下ネタが多かった気もしますが…考えてみれば、昔はそれが当たり前。昭和のテレビ番組なんてゴールデンタイムにおぱーいがぽろーんでしたからね。ね。

昔は良かった(←遠い目)。
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