功夫の修行に励むタム・チュン・シン。
修行中に突然、亡き父の亡霊が現れ、「俺はカム・タイ・フーに惨殺された。復讐してくれ!」と言い残して消えてしまった。
そして彼はその声を頼りに旅へ出る。
1983年製作のホラーアクション(B級カンフー映画)。
オカルトありキョンシー(っぽいの)ありゴーストありヴァンパイアありカンフーありのごッた煮ホラー。
香港ホラーはいちいち突っ込んでいたら話が進まない。
いきなり吸血鬼が出て来て片言な英語をしゃべっても驚いてはいけない。
夜のシーンなのに、戦いが始まったら辺りが明るくなるが突っ込んではいけない。
そのわりにシリアス度が高いのも気にしてはいけない。
本格的なカンフーアクションに、ありえない設定・編集、恐くなくてキモいのになぜか愛しくなる幽霊達。
顔芸が冴える主人公。
敵ボスより目立つ中ボス。
そして父の敵に出す条件が、
「1、父の墓前で謝罪すること。
2、ためたお金を全てお寺に寄付すること。
3、そして自殺すること。さもないと殺す。」
絶対にこんな要件のまないだろ(特に3)。
しかし復讐譚なのに、血も肉も湧き踊らず、実に不思議な作品だった。
だが『カンフーゾンビ』でも思ったが、やはりビリー・チョンのカンフーは素晴らしいね。
『カンフーゾンビ』は術などの見た目重視な感じがしますが、本作は多少の妖術要素があっても、結局最後は素手どうしのガチンコ勝負なので、アクション好きはこちらの方が見ごたえがあるかもしれません。
顔もいいし、作品にさえ恵まれていたら、第二のジャッキーになれていたと思う人材だ。