kkkのk太郎

THE SALTON SEA ソルトン・シーのkkkのk太郎のネタバレレビュー・内容・結末

THE SALTON SEA ソルトン・シー(2002年製作の映画)
2.6

このレビューはネタバレを含みます

元トランペッターである麻薬中毒の男の、とある計画を描いたクライム・サスペンス。

おそらく殆ど見た人がいないであろう超マイナー映画。
『ショーシャンクの空に』のフランク・ダラボンが製作、『007』シリーズや『1917』のトーマス・ニューマンが音楽。
出演はヴァル・キルマー、ヴィンセント・ドノフリオ、ピーター・サースガード、ダニー・トレホなど、無名ではないがスターとは言い難いポジションの役者が揃っている。
メジャーなスタッフやキャストが揃っているが、なかなかに低予算な雰囲気のある映画を個人的に「B+級映画」と呼んでいるが、本作はまさにこのB+級映画!
午後ローや木曜洋画のにおいがプンプンするぜッーーーッ!!

デヴィッド・フィンチャーとかヒッチコックとか、そういう監督っぽいクールな映像を撮りたかったんだろうなぁ、という思いは伝わってきた。
ちょっと狙いすぎて「それってかっこいいの?」と言いたくなるような演出もあったけど、その辺りはご愛嬌。

お話は妻を殺された恨みを晴らそうとする復讐譚。
復讐対象である麻薬捜査官に取り入るため、ヤク中かつ密告者として振る舞っていたというのが明かされるところが物語の予想を裏切る面白ポイントではあるのだが、あんまり上手くいっていない。
というのも、妻とのエピソードは回想シーンでしか触れられていないため、イマイチ妻のために全てを投げ打って復讐に生きる主人公に感情移入出来ない。
やっぱり復讐物は『マッドマックス』みたいに妻とのイチャイチャを最初に描いておいて…、という展開がベタではあるが正解なんだな、と思った。

麻薬売買のヤバい感じを描こうとしているが、それもいまいち上手くない。
四六時中ハイになっていて、薬のやりすぎで鼻がなくなってしまった男・プーベアが最も印象に残る敵役だったが、こいつはもっとヤバいやつ、もう話なんか一切通じない化け物として描くべきだったのでは。
主人公が事前に聞かされていた人物像はとんでも無くヤバい奴だったのに、いざ登場すると意外とコミカルでガッカリ…😞😞

予算の関係か、派手な銃撃戦とかカーチェイスはない。バイオレンス描写もいまいち。
クライム映画には必要だろー!

クライマックスの展開は、意表を突かれた感じがして結構好き。結局あのおばさんの救済はないの!?と思ったけど。

あえて観る価値はないが、テレビで放送されているものをダラダラ観る分には良いのではないだろうか。
たまには大作や傑作では無い、こういうB+級映画を観るのも良いかも。こんなんばっかり観たくはないけど😅

日本では劇場未公開らしいが、冒頭の描写がなかなか際どい💦これを劇場公開するのは難しいだろうなぁ…😅
原爆ネタを扱うときは慎重にお願いします🤲
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