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ポゼッションのmrhsのレビュー・感想・評価

ポゼッション(1981年製作の映画)
4.5
こういう映画を楽しめなくなったら終わりだよなと思う。何の終わりなのか、わかりませんが…。クローネンバーグに入れ込んでいた高校生の頃(ああ暗い青春)を思い出した。

怪作『シルバー・グローブ』は手持ち多用でブレまくりだったのに、この作品はほとんどドリーで撮ってる(から画面がある程度安定していて観やすい)とか、『暗殺の森』を意識していたのではないかと思われる横移動が数カットあるとかそんなことはどうでもよく、ひたすら破綻を突き進むのが勇ましい。

ちなみに観やすいと書いたがあくまでズラウスキーにしてはという意味でカメラも人もグルグル回ります。アングルも変です。演技もやたら大仰だが、このイザベル・アジャーニに賞を与えたカンヌは偉いとしか言いようがない。

最後のシークエンスなど唖然とするしかないが映画ってこんなもんで良いんだよね。
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