クマヒロ

Genius Party ジーニアス・パーティのクマヒロのレビュー・感想・評価

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『可愛い子には旅をさせよ』

コロナ禍に、YouTube上の映画祭『We Are One』にて『夢みるキカイ』のみ鑑賞。
安心と信頼のSTUDIO4℃と湯浅監督の組み合わせ。やはり間違いない面白さである。

湯浅監督らしい世界観といえばアニメーションの喜びに満ちた世界観。絵を動かす、そのものに監督自身がのびのびと楽しんでいることが伝わってくる。

本作では次々と興味の対象が移る赤ん坊のアニメーション表現。まさに湯浅監督にぴったりの題材で赤ちゃんの面白さを見事に表現。
私事ではあるが1歳の姪っ子がいる身なので非常に理解できる赤ちゃんらしい動作もあり、それがそのまま湯浅作品らしさになってるのが本作の魅力。

人間の始まりである赤ちゃん。経験ひとつひとつが新しいため、奇怪なことだらけの世界でも、何が起きても順応する。「可愛い子には旅をさせよ」とよく言うがまさにその通りかと思わされる。
赤ちゃんの行動そのものが輪廻、旅、人生など凝縮したものになっており、想起できるものは人それぞれである。
湯浅監督作品が好きであれば観るべき作品。
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