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悪魔のしたたり/ブラッドサッキング・フリークスのバロウズのレビュー・感想・評価

2.9
史上最低の映画は何か?
と聞かれたときに、大抵の映画ファンは「デビルマン」とか「死霊の盆踊り」と答えるかもしれないが、そんなのはまだまだ甘いということを身を以て感じた。
この「悪魔のしたたり」は間違いなく最低に近い作品だ。「死霊の盆踊り」がストリップ劇場ならば、こちらの「悪魔のしたたり」は見世物小屋である。

とにかくありとあらゆる残酷描写であったり、インモラルな描写が絶え間なく続く。狙ってやったのならコレはコレで凄いと思うが、作り手にはそんな志は無いと感じる。なので、ただただ、とにかく最低。
だけど、ここまでやってくれると逆に高評価をつけたくなるのがホラーファンの性であろうか。
尻を的にダーツ、ドリルで脳に穴を開けストローでチューチュー吸う、そしてラストのホットドッグ…
何から何まで最低、俳優たちの演技もヒドイ。
だけどこの映画がカルト化しているのもわかるような気がするし(分かりたくないけど)、あのイーライロス監督も絶賛している。
とにかくここまで徹底して地獄絵図を繰り広げる作品も珍しい(ソドムの市といい勝負かも)。特にラストの狂気乱舞シーンはあらゆる映画を超越していると思う。
チープな残酷描写、くだらないギャグシーンなどとにかく最低なんだけど、この「最低」という言葉こそこの映画にとっては最高の褒め言葉なのではないだろうか。
基本的に全裸の女性たちが蹂躙されるだけの映画なので気分が悪くなる人もいるだろうし、人にオススメしたら確実に縁を切られるであろう作品。
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