◆あらすじ◆
元刑事のウ・ヨンミンはデパートの警備員を勤めていたが、そのデパートで職員が連続して自殺する事件が発生する。ヨンミンは事件について調べたところ、同デパートで1年前に起きた火災事件で死亡した職員、イ・ジョンヒョンが関わっていることを突きとめるが...。
◆感想◆
鏡に映る自分に襲われるホラー作品であり、そこにデパートの人間関係や権利関係などのサスペンス要素や、主人公が刑事を辞めた経緯のドラマ要素などを絡ませて、作品全体に厚みを持たせていました。
主人公のウ・ヨンミン（ユ・ジテ）はある事件をきっかけに刑事を辞めて叔父が社長を務めるデパートの警備員になります。元刑事ということもあって、勤務先で起きた自殺事件を調べるようになっていきます。あまりやる気が無さげで酒乱ということもあってあまり感情移入しにくい人物でした。
本作では、1年前に発生したデパート火災事件がストーリーの肝となっており、死亡した職員、イ・ジョンヒョン（キム・ヘナ）とその双子の妹のジヒョンが大きく関わってきます。妹のジヒョンが精神病院にいたこともあり、言動の虚実が分かりにくい点がサスペンスとして興味をそそりました。
一方、ホラーとして鏡に映る自分に殺されるシーンがしっかり描かれているため、この鏡の自分に襲われる現象についてオカルトとして原因が知りたかったのですが、サスペンス部分の事件の顛末に流されて、原因が分からず終わっていきます。映像として怖いものができているので勿体ない気がしました。
デパート職員の自殺事件の捜査にヨンミンの元仲間のハ・ヒョンス刑事（キム・ミョンミン）が関わってくるのですが、主人公よりもキャラクターがしっかりしていて、どちらかというとヒョンスの方が主人公に向いているように感じました。ストーリーでも終盤までしっかり活躍しており、観ていて面白い人物でした。
ホラー色のあるサスペンス作品として観るとなかなか面白くて、怖さもほどほどにあって良かったと思います。
鑑賞日：2024年1月14日
鑑賞方法：Amazon Prime Video
