俺も鏡の中の人間か？

アジャ監督『ミラーズ』のオリジナル。『クロール』に向けてアジャ版見直そうと思ったんだけど、こっち見てなかったのでついでに！

死亡者が多数出た火災事故から復旧し、再オープンを迎える大型デパート。再オープンの数日前に従業員が死体で発見されたことを皮切りにデパート内で死亡事故が相次ぐ。警備員の主人公が真相を探るうちに黒い思惑が浮かび上がってくる鏡ホラー。

幽霊が襲ってくる大元となる事件の真相を解き明かすことで黒幕に迫り、フーダニットなミステリの解決が幽霊の発生原因を断つことに直接的に繋がっていくのは定石通りなんだけど、隠された黒い思惑に比重を置き、幽霊を添え物的に扱うバランス感覚はこの頃の韓国ホラーらしさですね。

それでいて虐げられた者の叫びという王道な「怪談」としてもしっかり成立させているし、戒めの鏡として自分自身に殺されるという設定も意味深で、膨れ上がった贖罪の気持ちと考えると一連の関連性をもって捉えられる事件の裏に複合的な意味合いが浮かび上がるのも面白いですね。

「自分を殺す」という鏡であることを活かした演出も、場面によって違った意味を含ませたものになっていて、責められるべき欠点や乗り越えなければならない弱さ等々あらゆる面を含めて「自分」なんだっていう意図を感じさせられるし、だからこそ「自分を殺す」という行為も一筋縄ではいかない多面的な意味合いを読み取れるようなものになっているのも良かった。何も考えてない可能性もありますけどね😅

タイトル通り鏡を利用した演出が非常に多くて冒頭から多用されているのですが、さすがに多すぎて鬱陶しく感じた。背徳的な感情から派生し、犯した罪を誰かに見られてるという居心地の悪い感覚がそのまま鏡からの視点に繋がっていく流れからの鏡像との主従逆転のタイミングとか、無限合わせ鏡の折り重なった気味の悪さとか面白いところも多かったんだけど、そこまでやる必要あるかな〜。

『ミラーズ』の方はあんまり覚えてないんだけど、似てるところもありつつ改変されてるところも多いような印象。『ミラーズ2』の方が本作と共通点多いっぽいし、そっちは未見なので、このタイミングで見てみようと思います♫

• #ホラー映画と怖い映画

【過去鑑賞記録】

あの『ミラーズ』のオリジナル。
こっちが本家本元です。

話は『ミラーズ』よりも『ミラーズ２』と似ている。いや、正しくはあちらが似ているというべきなんだけど。

つまり『ミラーズ』が好きじゃない人も本作は気に入る可能性がある。ホラーだけどサスペンス要素が強い。韓国風味。

因みにロシア産の『ミラーズ 呪怨鏡』は余程の鏡ホラー好きでなければ観なくてもいいかと。タイトルは似ていますがリメイクでも何でもないギリＢ級ホラー映画です。

陰鬱な感じがアジアっぽくて好き。
鏡を題材にしたホラー映画では本作が頭一つ抜けている印象です。



【どうでもいい余談】

先日は異動発表がありました！もちろん内示があるので自分は異動しないの分かっていましたが。…また同期が退職してた！

どんどん同期が減ってる！何でじゃ！みんな好きでこの仕事就いたんとちゃうんか！ブラックなのは知ってたじゃろがい！

逃げんなや！無責任な！
この仕事はそんか軽いもんちゃうやろ！

はぁ…はぁ…愚痴です😇

K•サザーランド主演『ミラーズ』の元作品との事ですが、内容は大きく異なり… 韓国製らしい容赦ないドギツさも相俟って洋画版より良かったと思います。サスペンスホラーというより、謎解きミステリー要素が強く、徐々に物語に引き込まれました。終盤の展開は、少々バタついた感の驚愕どんでん返し連射となりましたが、個人的には満足のいく幕引きでした。

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