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ナチス・ホロコーストの戦慄のmhのレビュー・感想・評価

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ポーランドにあったシュトゥットホフ強制収容所に収容されたリトアニアの作家の体験記が題材。
そこはいわゆる絶滅収容所ではないけど、弱っているひとを殺すなどして85,000人がなくなったとのこと。ほかの強制収容所と比べるとかなり多いほうだが、この強制収容所は支所がいっぱいあったようだ。
フレームストーリーは1946年。主人公が戯曲と出版の準備に難航している様子。
回想は1943の収容から、1945の解放まで。
・赤い三角は政治犯。
・強制収容所に和装の女性という絵面がいいね!(司令官の趣味でやらされてる)
・ムチウチの罰を連携プレイでサボるくだり。
などなど、目新しいプロットがいっぱいだった。
生存者のかたがこの映画を見て和装の女性は嘘だといったらしいけど実際はどうだったんだろうね。
作者の方はリベラル派の言論人だったようで、ナチスドイツから解放されたあと今度はソビエトの検閲に引っかかって出版ができない。そのまま亡くなってしまい、日の目を見たのは没後十年以上経ってから。
しかもそれは編集版で、この映画はその編集版を下敷きにしている。
で、ソビエトから解放されたあとのリトアニアでこの映画がヒットして、原作の完全版が出版されたのは、2013年とのこと。
形を変えているとはいえ戦争の影響がいまもまだ残っているんだね。
フィルマークスもアマゾンも星が少ないけど、これはしっかり面白かったです。
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