ブレッソンの初期作。
村に赴任してきた若い司祭が、自らの体の不調のこと、人々との関わりの中で感じる苦悩を日記に綴っていく。
神と対峙し、信仰や愛、生死についてストイックに悩み、正面から向き合う聖職者としての姿になんとも胸を締め付けられるような思いだった。一見希望もない、淡々と描いただけのこの作品に、私は潔さと誠実さが見えた気がしてとても好きだった。
すべて神の思し召しだと言った彼の生き様をしっかり記憶に留めて生きていきたい。
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青春は危ういがその危うさも神の恵みなのだ
若者は分別に欠ける
しかし我々が嫌う誇りなき正義を神は容認してる
自らの掟に我々が代償を払うにしても
それは生け贄の祭壇に似てる
取るに足らない石です