茜

マルキの茜のレビュー・感想・評価

マルキ(1989年製作の映画)
3.6
マルキ・ド・サドを題材にした映画は数あれど、こんなにも変な映画はそうそうお目にかかれない。
というか映画というジャンル全体に於いても相当異質で奇妙で超絶変な映画。
一体何を考えてどういう思考でこの映画を作り上げたのか、頭の中を覗いてみたい(笑)

投獄されているマルキ・ド・サドと、その周囲の人間達を描く奇妙奇天烈な話。
登場人物は皆、豚やニワトリなどの動物を模した着ぐるみであり、主人公のマルキは犬のような顔をしている。
んでもって牢獄の中で執筆活動に勤しみながら自身のビッグおちんぽ(ガチでデカい)と楽し気に会話してるもんだからもう訳がわからん。
やたらマルキの小説に動詞が多すぎる事を気にするビッグおちんぽ君…初っ端から自分は何を観ているのか頭が混乱してしまうよ。

マルキ以外に出てくるキャラクターも個性派揃いで、イク時に「コケコッコー!!!」と鳴くニワトリ野郎や、マルキのビッグおちんぽを生々しくフェラチオするヤギ?馬?顔の婦人…。
マルキのおちんぽ君が「俺は壁の処女が欲しい」とか意味不明な事を言い出して、実際に壁に擦り付けられたら怪我して血が出て包帯巻かれてんのクソ笑った。
何書いてんのか自分でも意味分かんない。

独立した人格を持った自分の性器との対話、そしてあの唖然とするラスト。
ネット上に転がる感想を探ると、意外にもこのラストに「感動した」とおっしゃっている方も居り、終始置いてけぼり食らってた自分は何とも言えない気持ちに…。
ぶっ飛びすぎてて私には真面目な解釈が難しい、笑うことしか出来ん。
茜