2003年のアメリカ映画なんですけれど、全然知らない監督で全然知らない配給会社です。友人の方のオススメだったので見ました。
2000年代初頭のNYの留置場に収監された7名の男たち、彼らは同じ留置場に入れられているのですが、1名だけ先に入っていた男が、突然自分を「神」だと名乗り始めて・・・というのが冒頭です。
これはすっごく舞台向きの脚本だと思うのですけれど、大変面白かったです。何を言ってもネタバレになるので状況説明だけに留めます。
ユダヤ人、アフリカンアメリカン、ラティーノ、イタリア系アメリカ人、イギリス人、コリアン(?)系アメリカ人、パレスチナ移民、アイリッシュ系アメリカ人、という顔ぶれが登場する、会話劇で密室劇です。
察しの良い方なら、これだけの情報でもうどういう作品か当てられると思いますが、そういう作品です。
感じ、で言えばポランスキー監督の「おとなのけんか」のもっと大きい世界版です。
しかし、物凄い低予算で、物凄いセットなんで、これは戯曲を映画化したんじゃないかな、と思いますし、正直、映画にしてはちょっと未熟な編集、撮影、画質である事は否めません。しかし、テーマはちょっと普遍的でかなり厚みのある事柄を扱っていて、その扱い方はかなりアメリカ的なんですけれど、そこが面白いんです。まぁ凄くプロテスタント的とも言えなくはない。
役者さんも1名も知らない人だらけなんですが、それぞれ頑張ってます。個人的には、みんなの歯が心配・・・いや、ほんとに心配。
どうでもいい情報ですけれど、主演のジョン・フォード・ヌーナンはwiki情報ですが、父親はジャズミュージシャンで歯科医、ええ、ホントに!!というくらいの歯です、信じられませんが。
あと、セットがひどい・・・そりゃ綺麗な留置場なんてないと思うけれど、もう少し綺麗な方がイイし、紙が無いのは、本当にイヤだ!
演劇が好きな方にオススメします。