どーしよーもない不器用な男の生き様…。主演の渡哲也演じる凶暴&哀愁漂うヤクザ=石川力男の破滅していく姿にシンパシーを覚える昭和の劇。
孤独な男の一生+カタストロフを綴った任侠映画史上に残る名編でもあり、やはり同監督の『仁義なさ戦い』や『人斬り与太/狂犬三兄弟』同様「貧困」がキーワードになっている。
「大笑い、三十年の馬鹿騒ぎ」という名文句が心に響く重厚な活劇。『レイジング・ブル』などのスコセッシ諸作品にも通じる暴力的でありながら冷めた視点が特徴。
戦後のどさくさを一人のヤクザの視点からアイロニカルに抽出した、東映実録モノの最高峰に君臨する作品である。最終的にみんな戦争が悪いのじゃ〜!!という帰結もあり、深作欣二監督らしい平和🕊へのメッセージ性をヒシヒシ感じる一作。
2002年に三池崇史監督✖️岸谷五郎主演によって現代風にリメイクされているので、そちらも要必見!