イチロヲ

バタリアン リターンズのイチロヲのレビュー・感想・評価

バタリアン リターンズ(1993年製作の映画)
4.0
機密の人体実験を目の当たりにした青年が、命を落とした恋人を秘密裏のうちに蘇らせてしまう。青年とゾンビガールの悲恋劇を描いている、人気シリーズの第3弾。満を持しての登場となるブライアン・ユズナが、監督を務めている。

端的に言うと、「私がゾンビになっても、本当に変わらない?」をテーマに取っている作品。やさぐれたチンピラカップルを主人公に据えることにより、不良の生態とゾンビの生態を相乗的に織り込むことに成功している。

大量のゾンビを相手取ったドンチャン騒ぎには至らないが、個性溢れる溶解人間が続々と登場するため、映像の訴求力は失われていない。人体の欠損部分を、カメラに向かってきちんと見せてくれる、お家芸にも大笑いすることができる。

ゾンビガールの覚醒バージョンが身震いするほどカッコいいため、女性ゾンビのアイコン的な存在感を醸し出している。「機密の研究所の割には、緊急事態への対処が甘すぎる」というツッコミは、敢えて心の中に潜ませておくべし。
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