イチロヲ

劇場版 ビーバス&バットヘッド DO AMERICAのイチロヲのレビュー・感想・評価

4.0
愛用のテレビを窃盗団に持ち逃げされた二人組のボンクラ少年が、新しいテレビと脱童貞を求めてアメリカ横断に出立する。MTV放送の人気アニメーションを長編映画化させている作品。

イケてない二人組が無自覚的なトラブルメーカーとなり、アメリカの名所をひたすら徘徊する。「白痴の目線を通して、アメリカ社会をコケにする」というスタイルが取られており、この反骨精神は後に製作される「26世紀青年」にも引き継がれている。

主人公の二人組が、自分たちの置かれている立場を常に歪曲させており、噛み合わない会話を繰り広げる。本作の主人公は真性のアホだが、「アホになれることほど、幸せなことはない」ということを、あらためて痛感させられる。

余談だが、日本語字幕で「肛門ホリオ」となっているのは、ビーバスがオーバドーズ等でハイになったときに変身するチートモード「CORNHOLIO(コーンホリオ)」のことを指す。何となく、翻訳者の苦悩が見て取れる。
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