mylife

ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれないのmylifeのレビュー・感想・評価

3.4
割りと前に観たコトのある「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」をコンプライアンスが浸透してきた今の時代に敢えて再鑑賞してみた。

監督は佐藤祐市。どんな作品を今までに観てきてのかをチェックしてみよう。うぅん、「キサラギ」の監督やん。「キサラギ」はめっちゃ好きな作品。そうか点と点が線で繋がった感じ。他に観てたのは「シムソンズ 」と「累」ぐらいかな。

主演は小池徹平。この人の代表作は何やろう。アハ良く分かんないや。ただ、それほど出演作を観た訳では無いがどの作品でも割りと似たような役柄と言うか同じような演技のイメージ。既にあるのかもすら分かってはいないが悪役なんかを観てみたいと思う今日この頃。

そんなこんなで、出演者の方が曲者揃いかも。リーダーは品川祐。パワハラ口調であり、その存在そのものが問題だ。こういう人が上にいるのもブラック企業である原因の一つ。

池田鉄洋も非常にいい味を出しているが、こちらもブラック要因のダメ社員。この二人に奴隷のように利用されている中村靖日。会社に寝泊まりし疲れきった表情が何とも言えぬリアリティ感あり。

ただ一人…そんなブラック企業で一筋の光のような存在が田辺誠一。この作品では常に良心であり小池徹平の良き理解者。いやはや、ほんまにこの人がいないとこの会社は終わっていると思う。そして、今や主演を張る男…田中圭も出ていたとは驚き。いやはや、すっかり忘れていたので。

さてと、本作はいわゆる末端企業である黒井システム株式会社の体質に問題がありそう。納期を守るのは大事なコトやけど不眠不休で働いたり毎日寝泊まりするのが日常的になっているのはアカンわね。

とりあえず、働き方改革の波が確実に押し寄せて来ている今の時代。私の勤めている会社でも何かと対策を講じている訳で。そんな時代を逆行しているスタイルが逆に潔い作品だ。おかしいコトだらけやけどコメディとしては、まずまず面白い。

トコロで、小規模な会社ほどコンプライアンスの目が行き届いていない現状でもある。「ちょっと今から仕事やめてくる」でも似たようなコメントを残したかも知れないが…格差が少しでも縮まれば良いと願うばかりである。
mylife

mylife