ナンデヤネン

ブラジルから来た少年のナンデヤネンのネタバレレビュー・内容・結末

ブラジルから来た少年(1978年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

リーバーマンを演じるローレンス・オリヴィエが可愛らしい好々爺でチャーミング。普通のお爺ちゃんという感じで非常に好感が持てた。一方でグレゴリー・ペックは役作りにしてはちょっと作り過ぎ。白のスーツはいいけど顔に白粉を塗る必要あったのかな。普通の格好で演じた方が、メンゲレの怖さが出ていたのではないだろうか。この二人がウィーロックの家で老体に鞭打って格闘(....というか引っ掻きあいみたいなもんだが)しているシーンは面白い...いや、なかなか見れない意味で貴重だった。
公開当時はクローン技術なんて絵空事で、本作についても荒唐無稽だとして評価は良くなかったかも知れない。それから40年以上経った現在、哺乳類動物からクローンベイビーが誕生している。今もしリメイクしたらこの作品の評価は変わるだろう。ナチスの残党が生存している可能性は低いだろうが、この企みは実際にあり得ることとして背筋が寒くなる。
最近は古い作品を見ると、無名時代のスターをついつい探してしまう。本作にはナチハンターの青年コーラ役に「ポリスアカデミー」のスティーブ・グッテンバーグ、生物学研究所の教授役にブルーノ・ガンツが出演している。
出だし「B級映画か?」とかなり心配したが、メンゲレらの企みが明らかになるにつれてテレビ画面に引き込まれていった。まあまあ面白い。
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