クリーム

ブラジルから来た少年のクリームのレビュー・感想・評価

ブラジルから来た少年(1978年製作の映画)
3.9
思ってたのと全然違う内容だったけど、面白かったです。終盤まで内容が把握し辛いのでちょっと我慢なんだけど、終盤、面白いし、私はラストが好きでした。
パラグアイで旧ナチス党員の秘密会議を盗聴したユダヤ人の青年は、ナチスハンターとして名高いリーベルマンに電話をする。リーベルマンは最初相手にしていなかったが、電話中に青年を追跡してきた旧ナチス党員に殺され、電話口から聞こえてきた「94名の暗殺計画」を阻止する為、世界中を駆け巡ります。





ネタバレ↓






94人の男には、いずれも15才の息子がいた。 どの子も養子であり、早熟な芸術家タイプで、頭がよくて冷酷。 そして、皆同じ顔をしている。実は全員アドルフ·ヒトラーのクローンだった。15歳の時に父を亡くしたヒトラーと同じ経験をさせる為の殺戮だった(たとえ同じ遺伝子を持っていても、 環境によって人格は変わってしまうので)。94人のクローンのうち1人くらいは、将来本物のヒトラーとなるだろうという悪魔の計画。
殺害リストに載っていたアメリカ人の家で鉢合わせするメンゲレとリーベルマン、殺し合う2人。 じいさん同士のアクションシーン が、ちょっと面白い。リーベルマンは、5発くらい打たれるがシブトイ。メンゲレは、耳や手首、喉に噛みつく。って…。クライマックスでの闘い方が噛みつく…、こんなアクション初めて観たよ。そして、 ヨレヨレの2人の所へクローンの少年が帰って来ます。 殺された育ての父を見て、少年はメンゲレをドーベルマンに襲わせて殺します。この時、その食い殺されるシーンを冷静に撮影するのでした。そして、虫の息のリーベルマンに少年は『僕が殺させたって言うなよ』と脅します。
その後、現像しながら冷酷にニヤリとする表情が良い。間違いなくヒトラーの残虐さを受け継いでます。将来何か引き起こしそうな感じで、物語は終わる。 後味悪くて最高でした。
リーベルマンは、クローン少年達について、たとえヒトラーのDNAを受け継いでいても、何の罪も犯していない子供を裁く事は出来ないと、リストを燃やしてしまいます。
少年が気持ち悪くて、好みの作品でした。ラストもゾッとする感じで終るのが良かったです。

※さすがに古い作品で、解ったのはスティーブ·グッテンバーグだけだった。
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