疲れた 疲れた 疲れた もう全部から逃げたい
いっぱいいっぱいで、心が削がれそうになったとき
この作品の世界に逃げ込んで
何度背中をさすってもらったことだろう。
何回見ても、毎回新鮮で、ゆっくりとした時の流れが
温かく自分を包んでくれる。
息詰まったら空を見上げること、
お茶でも飲んで一息つくこと、
ゆっくり呼吸をして季節や街のにおいを味わうこと
歩き疲れたらちょっと座ってぼんやりすること。
そのまま、うたた寝したっていいじゃない。
ないがしろになってしまっている日常から立ち止まり
そっと心を澄ませると
自分が生きているこの場所や環境にある
小さなしあわせや、愛しさに気づかせてくれる。
劇中には 川のせせらぎや、コーヒーを注ぐ音、ウイスキーと氷が擦れる音、日常にある『水の音』が多く扱われていて、それには全てを洗い流し 浄化してくれる不思議な力がある。
そして、
『今日も機嫌よくいきなさいよ』と背中を押されてまた頑張ろうと思うのだ。