イチロヲ

伯爵夫人のメイドのイチロヲのレビュー・感想・評価

伯爵夫人のメイド(1977年製作の映画)
4.0
愛人を囲みながら放蕩生活を続けている伯爵夫人が、メイドとして雇い入れた実妹を密かに調教していく。性奴隷からの脱出不能状態を描いている、エロティック・ドラマ。

伯爵夫人は、艷やかな黒髪に黒いニーハイ&金の首飾りというコスチュームで登場。自分の愛人に妹を充てがい、そこから生じる嫉妬心を性衝動の起爆剤に替えるという、エロスの美学が綴られていく。

夫人の適度に草臥れかけてきたスレンダー・ボディが非常に生々しく、熟女フェチにはたまらないものがある。エマニエル椅子の裏に潜んでいる妹が、乱歩の人間椅子よろしく夫人のセックスを窃視するシーンが出色。

夫の在宅中と外出中で、邸内の雰囲気がガラリと変容する様子が描かれないため、サスペンスとしては消化不良の感が否めない。だが、邸内に配置されているアンティーク調の小道具と、長襦袢姿で登場する女優陣はエクセレント。
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