ちろる

愛しのアクアマリンのちろるのレビュー・感想・評価

愛しのアクアマリン(2006年製作の映画)
3.7
プールから登場した可愛い人魚のアクアマリン。
私たちのおんなじ見た目で、人間のように変身できる、そんなアクアマリンに遭遇したクレアとヘイリーに忘れられない夏がやってくる。

まず、ティーンエイジャーらしい3人初恋が可愛い、3人とも同じ男の子を好きになったのに、クレアとヘイリーは潔くアクアマリンに譲る。
それはアクアマリンに可能性があったからだけではない。
この恋が実るよう協力したら、どんな願い事も叶えてくれるとアクアマリンが言ったから。

親友同士のクレアとヘイリーは大きな問題に直面していて、ヘイリーは近く母親の仕事の都合でオーストラリアへ引っ越すことになっていたから。
互いに大切に思ってた2人は引っ越しがなくなる願い事のために、憧れのレイモンドとの恋は諦めて、アクアマリンを応援することにしたのだ。

物語はピチピチのまだ若い女子中学生の初恋エピソードに、人魚のファンタジーを追加したような感じだけど、地上に舞い降りたアクアマリンもまたまるで普通のティーンエイジャーのようで、キャッキャしている3人が可愛らしく映る。
なんでも褒めてくれるヒトデなど、度々人魚っぽいエピソードにほっこりさせられるのもいい。

若い頃は目先の自分のことを考えているから、願いごとも短絡的になりがち。
でもこの夏、少女たちはかけがえのない存在に出逢い、他人を慮る少し大人のティーンになれる。
少女時代との訣別は少しチクチクするけどきっと時間が経った時にその時のことは深く心に刻まれている。
女の子の恋物語に見せておきながら、しっかりと成長物語として描かれているところが憎いです。

クレア役を演じているのは若かりし頃のエマ・ロバーツ。
いまとほとんど変わらないけど、華奢でより少女らしい可愛らしい雰囲気で楽しませてくれました。
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