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ありきたりの映画のricoのレビュー・感想・評価

ありきたりの映画(1968年製作の映画)
3.2
学生と労働者が草むらで討論している基本パートに、度々五月革命の流れが差し挟まっている。「ありきたり」な日常風景、ということなのかな?
はぼ固定されたままのカメラは討論している人々の顔を(ほぼ)映さず、匿名性が高く、虚ろなままで止まっているカメラのせいで、私たちならひたすら字幕に(フランス語ができるなら音声に)集中するより他にない。
私には知識がないので、革命や哲学だとかそういった事は分からないのだが、ゴダール60年代後期からだけどジガ・ヴェルトフ集団になって攻撃性が増している気がする。共産主義に関しても批判的な言葉が多々見受けられる。
ラストのフランス国旗(文字と空白でできている)のを写して、赤よりによって終わるの斬新だった。
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