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ジェシカ・アルバの “しあわせの方程式”のemilyのレビュー・感想・評価

3.3
数学、数字が大好きなモナは10歳のころ、大好きな父親が心を病んでしまい、自分も殻に閉じこもってしまう。大人になったモナを母親は自立のため追い出し、彼女は母校の小学校で数学を教えることになる。子供たちとかかわることで、少しずつ自分の生きる道を見つけていく。

 秋の景色にガーリーな装いがキュートなジェシカ・アルバ。挙動不審で数字だけに癒しを求め、あらゆるシーンで数字が踊りだし、溶け込んでる自然の中に数字が隠れてるのを見つけるのも楽しい。彼女の数学の授業もそんな数字を見つけて発表するというユニークなもので、ほのぼのした中に、子供たちの残酷さや交差し、大人になりきれてないモナは手に負えない。

 数字に頼って一人で殻に閉じこもって生きてきたモナ。囚われの状態を作ったのは自分自身であり、その殻を破るのも結局は自分自身にしかできない。数字は嘘つかない。しかしその答えはいつも同じであり、状況に応じた変化を与えてはくれない。彼女が成長していく過程に子供とのかかわりがあるのが良い。立ち止まった時間が流れ始めたとき、ほんの少し彼女の挙動不審な瞳の奥に強さが感じられる。冒頭のお話に、しっかり終結していき、1冊の絵本を読んだ気分にさせてくれる。ほのぼの暖かい気持ちと、ガーリーな世界観にうっとりさせられる。
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