とり

デッド・フライトのとりのネタバレレビュー・内容・結末

デッド・フライト(2007年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

飛行機にゾンビ。
たまたまレンタル店で手に取ってみただけで、有象無象のB級C級どもの中の一本と軽く思ってたらこりゃびっくり。
すんごーい大当たり~!
大変よくできたB級ゾンビパニックでした。
これはもう、出会えたことに感謝しなくてはってくらいの勢い。
外から見た飛んでる最中の飛行機映像のちゃちなCGの改善と出演者が豪華になってれば、ハリウッド大作一歩手前まで行けるでしょう。
ていうか、その辺の有名俳優使っただけの駄作よりよっぽど面白い。
飛行機という密室劇の狭さと神出鬼没的な空間のアイデアもすばらしいし、ゾンビ君たちの動きもなかなか健闘してます。
よくある色ボケ頭カラッポの男女はまぁ置いといて、他の出演者たちの演出もいい感じ。
特にダメオヤジっぽいデブおじさんが実は・・とか、指名手配犯のおじさんはどっかで見たことあるなぁと気になって仕方なかったけど「ハムナプトラ」でイムホテップ様にこき使われるケチな小悪党の人だったり。
スッチー(CA)のゾンビ化も綺麗な崩れ方だったし、タイガー・ウッズ風味っていうかあからさまにウッズを胡散臭くしたようなゴルファーが乗ってて当然のごとく武器はゴルフクラブだったり。
首をゴルフボールに見立てたナイスショットとかジワーと効いてきておかしい(笑)
客室の床に空いたゾンビの穴がこれまたツボで。
どんどん吸い込まれる、ポンポン吸い込まれる、何でも引きずり込まれるあの穴はしつこい演出のおかげもあっておかしくてたまらなかった。
シスターも引きずり込まれそうになってたけど、その時の映像も凝ってました。キリストの受難を上っ面だけなぞってみますた。みたいな映像。
何よりも歯のないゾンビっていうアイデアはすごく新鮮だった!
他にも旅客機撃墜の任務を帯びた戦闘機の演出も凝ってたし、シートベルトに固定されたまま暴れるだけで何もできないゾンビおやじもいたし、細かいところまでけっこう行き届いてます。
とにかく低予算ならではの工夫が随所に見て取れて、まさにB級映画の醍醐味、これだからB級映画はやめられない魅力がギッシリ。
機内でピストルバンバン撃ちまくり、あっさり破れてしまう床板、あげくの果てには小型爆弾投下しても超ヨユー!っていうノリも楽しめちゃいます。
英語のタイトルが最高にいいですね。
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