Jonayama

ゲストのJonayamaのレビュー・感想・評価

ゲスト(2009年製作の映画)
4.3
2009年公開、アメリカのサイコロジカルホラー映画。

重い病気にかかり離れにある病床で寝たきりになっていた母が火災で亡くなったあと、心に支障をきたしたアナは精神病院へ入院していた。
繰り返される母や見知らぬの少女の悪夢には悩まされ続けているものの担当医の提案でようやく退院して家に帰ってきたアナを出迎えたのは父と姉のアレックス、そして母を担当する住み込み看護師から父の交際相手となったレイチェルだった。
悪夢は母を殺したのは父を奪いたいレイチェルの仕業だというメッセージだと感じていたアナはアレックスに話をし、共にレイチェルの真実を探ろうとする。


10年以上前の作品なのでところどころにやや古風な要素も感じるが引き込まれるプロットに散りばめられた謎や布石、抜かりのない洗練されたカメラワーク、魅力的なキャスティングと演技、重厚なホラースコア、そして90分を切るやや短めの尺に対して描写不足にならない密度の濃い見応えのある編集、さまざまな見どころを持った理想的なサイコホラーに仕上がっていてとても満足のいく作品だった。


証拠集めに奔走する主人公姉妹をハラハラしながら見守り、幾らかの違和感を覚えながらも映画終盤へと辿り着いた視聴者をラスト10分強で衝撃の展開へと導く脚本に鳥肌が止まらなかった。
流れ自体はある程度見たことのある展開かもしれないがその見せ方が最高に巧い!
原因のある人ない人が最後に大きく変わってしまう心地の悪いラストもホラー映画らしくていい。

とりあえずサイコホラーを観たいなら候補に入れるべきキャッチーかつ見ごたえのある作品だ。
近年は監督や制作でも活躍するエリザベス・バンクスがいち女優としてメインキャストで活躍している作品でもある。

主人公アナ役を演じたエミリー・ブラウニングは特に好みではなかったはずなのに本作を観て好きになってきた。いい演技でした。



そういえば本作はずいぶん前に観た韓国のホラー映画『箪笥』のリメイクらしいのだがこんな話だったっけ??
記憶が曖昧なのでそっちも観直そうかな。
Jonayama

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