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ザ・カーのRのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・カー(1977年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

監督は「キャット・バルー」のエリオット・シルヴァースタイン。

あらすじ

ユタ州の田舎町、サンタ・イネス。ある日、サイクリング中のカップルが轢き殺される事件が発生。地元の保安官ウェイド(ジェームズ・ブローリン「バズ・ライトイヤー」)はこの事件で使われた漆黒の車を断定し、捜査に乗り出すが、その日から謎の車が襲いかかる!

「配信では観れない作品を観てみよう」題して「Digムービー」第5回は車映画の今作。

車映画といっても、いま絶賛公開中の「ワイスピ」新作みたいなお話じゃありません!どちらかと言うとカーペンターの「クリスティーン」のような車自体が襲いかかってくるホラーとなっている。

で、あちらの方は確か主人公の友だちが車に乗り移って、いじめっ子や障害となる人物を殺してくる!的な感じだったと思うんだけど、こっちの方は初めっから車自体が自我を持って殺意剥き出しで無差別で襲いかかってくるから恐ろしい。

正体も結局最後までわからずじまいなんだけど、作中では悪魔か何かの類的な言及がされている通り、真っ黒なボディーの1971年式リンカーン・コンチネンタルマークⅢという車種自体のクラシックな感じが、逆に禍々しく邪悪に映る。

で、その殺害方法はどこからともなくやってきてバーンと人をどんどん跳ね飛ばす感じなんだけど、なんつーかやり口が非常に陰険極まりなくて、例えば序盤に出てくるラッパ吹きの青年の前を一度横切ったと思ったら急に止まってバックで跳ね飛ばすとか、主人公ウェイドの恋人ローレン(キャスリーン・ロイド「殺しのベストセラー」)が途中で襲われるんだけど、墓地=神聖な場所には入ってこれないということでやーいやーいと煽られたことを根に持って、終盤では家に大ジャンプで凸ってそのまま轢き殺すという、なんか粘着質で執念深いw

あと、ウェイドの同僚が車を追っかけてって、もう一息というところで急に待ち伏せて、逆に崖から落とすところの「助けてくれ…」と命乞いする同僚に対して、まるでゲラゲラと笑い声に聞こえるクラクションを鳴らしながら、突き落とすところとか、本当に性格が悪いw

また「クリスティーン」も怖かったけど、今作ではよりホラーとしての描写も濃くて、上記のローレンのシーンでは電話をしているローレンの背後の窓から小さな光が灯り、あれあれ…という間にどんどんその光がでかくなって車ダイブ!!のシーンとか、その前の暗闇から急にヌッと現れるところとか車体が真っ直ぐこちらを観ていることもあり「深淵から覗き込まれる」ようなそんなゾッとするシーンとなっていた。

あと、車近辺以外でも、途中でDV気味のハゲ親父が出てくるんだけど、すげぇ死亡フラグビンビンで絶対こいつ死ぬよなと思ったら、そいつ助かって署長が死んだり、その後、終盤では逆にウェイドに加勢して、なんか頼り甲斐のあるミドルガイに変ずるところとか新鮮だった。

そんな感じで個人的には同じ車ホラーだったら「クリスティーン」よりもこっちの方が好きかも。結構面白い作品でした。

ちなみに、主人公のウェイドを演じたジェームズ・「ブローリン」。そう、なんとサノス役でお馴染みのジョシュ・ブローリンのお父さんでした。確かにワイルドな顔立ちが面影あるような…。

今作、Amazonでは900円台から5000円強で主に中古で販売されています、是非とも!!
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