Bobsan

ザ・カーのBobsanのレビュー・感想・評価

ザ・カー(1977年製作の映画)
5.0
冒頭いきなり、サタン教会創始者アントン・ラヴェイの言葉が映し出され、そのあとにバーン!という音と共にタイトルが出るのが思い切りがあっていいですね。
正体も目的も全く不明なこの車の暴れっぷりが実に豪快で、白昼堂々公衆の面前に現れて人間をバンバン殺しまくります。監督のエリオット・シルバースタインのこのあたりのあけすけなスタイルに好感が持てます。
この作品のいいところは嫌な人間が出て来ないところですね。アメリカ中西部の田舎町を舞台にしているせいか、みんなカラッとしていて陽気で純粋な人達ばかりです。妻に暴力を振るうDVジジイのR・G・アームストロングがいますが、最終的に車退治に強制参加させられなかなかいい働きをします。
グレゴリオ聖歌の“怒りの日"をモチーフにした音楽がオカルティックな雰囲気を盛り上げますが、基本的にはアクション重視の何も考えずに楽しめる快作になりました。
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