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ザ・カーのswansongのレビュー・感想・評価

ザ・カー(1977年製作の映画)
3.7

物語の前半、「ザ・カー」はなかなかその全貌を現しません。
このへんはスピルバーグ直系の焦らしのテクニックで楽しませてくれますね。(誉めすぎ?)

そしてやがて姿を現した漆黒のリンカーン・コンチネンタルは、「クリスティーン」のような「感情の機微」というものを感じさせず、凄まじい怒りと殺意だけを手当たり次第にぶつけてくる獰猛なヤツ。

人物描写が中途半端だったり伏線がきっちり回収されてなかったりする一方で、何気ないシーンに映りこむ田舎町の光景がやたらに美しかったり、サスペンスの盛り上げかたが「部分的に」すごく巧かったりする不思議な映画ですね。

この時代に量産された「ジョーズ」 のフォロワーのなかで、「アリゲーター」「ピラニア」と並ぶ快作だと思います。

ただし爆安映画につき期待厳禁!
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