ねこ無双

囚われの女のねこ無双のレビュー・感想・評価

囚われの女(1968年製作の映画)
4.5
アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督。
今まで自分でも知らなかった方向に官能性が開花した女性の話。
もう冒頭のバービー人形みたいなのから、だいぶ変態っぽい。映画の中だけだったら、こういう人見るの嫌いじゃないです。

会話で調教する場面は大真面目に変態だし、2人とも嗜好が変わっているのにそれを排したベタな普通のデートをするとか、コメディとして観るべきじゃないんだろうけど、もうなんだか可笑しくて。

エリザベス・ウィナーの神秘的ではなくて庶民的な美女というのがこれまた。
ローラン・テルジェフの美しいけど、爬虫類的な顔がこれまた変態っぽい。
女はいつもの自分と変態な自分の二人に引き裂かれながら。男は彼女を求めるのが愛なのか嗜好なのか苦悩しながら。

鏡の間のセット面白かった!迷宮みたい。
ホラー映画みたいな悪夢部分の描写。イメージの嵐。観てて楽しい。
そして、結末にも呆気に取られ…。
いろいろと楽しい映画でした!