もやし

オン・エッジ 19歳のカルテのもやしのレビュー・感想・評価

オン・エッジ 19歳のカルテ(2001年製作の映画)
4.7
ジョン・カーニー監督の初期作。良かった。

自殺願望のある青年。自殺未遂をし、精神科病棟に入院する。

めちゃめちゃ重い話になりかねないけど、ジョン・カーニーということでやたら明るいBGMを多用したポップな映画になっている。
とはいえ重いけどね。



主人公は、表面上は馬鹿で明るい感じだが、肝心な話になるとすぐ話題を逸らす、自己開示に強い抵抗を持ってるタイプ。

精神科病棟ということで、奇人変人のオンパレード。
繰り返される奇行の数々に割とびっくりする。

でもやはりそれでも一つのコミュニティ。人間関係が作られて、割と楽しそう。
でもそれは表層的なもので、結局のところ何を考えているかはわからない。それがこの映画のミソだと思う。
主人公を含め、人ってのはわからないものだなと思う。

その中でも感情が表出する瞬間があり、そこに心打たれる。
この映画は問題の提示するだけして何も解決することはないが、それでもそういうものなんだろうと思う。

愛する人を見つけたような描き方だが、それもどうだかな。わからんな。


半数の人は一生治らない、という医者の言葉がこの状況を言い表してると思う。
精神病っていうのは本当に難しい。



ちなみに私は入院はしたことはないが身内にいたのでわかるが、精神科病棟はあんなに自由はない笑
しょっちゅう病棟抜け出してるけどあんなのはもちろん無理だし、もしバレたら即閉鎖病棟に入れられて出てこれなくなります笑
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