もののけ姫はジブリ作品の中でも、毎回観るたびに新しい何かを感じ取れる、重層的な映画。
当初映画のタイトルが『アシタカせっ記(アシタカ伝説の意味)』になる予定だったのが、宮崎監督作品は「の」を入れるのがお決まりになっていたから変更された、というのはファンの間では有名な裏話。
だからそれを知ってると、確かにもののけ姫フォーカスじゃないし、アシタカの人間を超えた設定が主役ものであるのが納得。何と言っても、一度は死んだ身が生き返ってますから。その呪いで殺されると言われたあざが消えてますから。こんな人が現実にいたら、というか現実にいなかっただろって思えるくらいの存在なので、やっぱりレジェンド。
あとは、もののけ姫作るのに、日本の歴史、地理、科学、戦術の知識があればさらに奥深くなるのが魅力。観客の何倍以上もそれを作り手は持っていたんだと考えると、尊敬でしかない。まさに、『何もないところからは何も生まれない』をどかーん、ぶぁーって見せつけられてる感じ。でも、いやらしい知識の披露で、押し付けがましい感じはなくて、観客と寄り添って作られている感じ、がジブリの好きなところ。💛