電池

もののけ姫の電池のレビュー・感想・評価

もののけ姫(1997年製作の映画)
3.0
もちろん、久石譲の音楽が駆り立てる時代劇アクションシーンもあるエンタメ作品ではあるが、基本的には奇妙で怖くてグロテスクで難解な作品だと思うので、興行収入200億円もの大ヒットしたのがほんと不思議だ。

舞台は室町時代の日本。宮崎駿にとって初となる本格的な時代劇だろう。アシタカはタタリ神を殺めたことで自分の右腕に呪いの痣が移る。己の右腕が疼くと制御できず、殺傷能力を発揮してしまうのはTHE厨二病でいいね!「我が名はアシタカ」とか「黙れ小僧」とかもはやネットミームの印象の方が強くなってる。宮崎駿にとって、どの作品にも貫かれるのはボーイミーツガールの精神性。サンが何故助けたのか問うと、アシタカは「そなたは美しい」と答えてサンは狼狽える。アシタカが倒れて物も食えなければ、サンが咀嚼して口移し。アシカタはサンにペンダントをプレゼントするし、2人は抱きしめ合うし、隣で寝ている彼女の姿はかわいいし、そう描写してる——共に生きよう。宮崎駿のボーイミーツガールの精神性はいつの時代もどんな世界でも、真っ当に存在する正しさのように描かれのだ。
電池

電池