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セブンス・コンチネントのhanaのレビュー・感想・評価

セブンス・コンチネント(1989年製作の映画)
4.3
超久々のハネケはやっぱりヤバイ。
ハネケは時々観たいと思いつつも内容がなかなかなので観る気分になれるタイミングが少ないと思ってたけど見始めたらヤバい。どんどん観たくなる。

ミヒャエルハネケの映像術に目を奪われる細かい演出に心を抉られる。
映像見てから巻き戻して字幕追うので見るのにすごい時間かかってしまった。こういうのは集中して一回で観るのが絶対面白いんだけど見るのが遅すぎて&TSUTAYAで借りたので返却リミット計算ミスで1本観るのに3日くらいかかってしまった。失敗。それでも面白かった。

実際の事件を基にした作品だけど、事件に至る心情等は不明なのでそこらへん(心の苦悩など)をドラマチックに深掘りせず淡々とただ現実を描いているのがいろいろ考えさせられて良かった。どんな映画だって観る人の主観込みで解釈されるので、「映画が問いかけるテーマに監督自身の主観が入ると邪魔になるだけ」というハネケのスタンスが伝わる。

眼科でのマダムの話、動物愛護団体に怒られそうな描写(魚類は対象外?)、詰まっちゃうよトイレ、社会生活、日々のあらゆる行為、それら(これまでの人生)全てを破壊、などなど印象的なシーンばかり。
とても面白かったのにうまく感想が書けない。やっぱり通しで観ないとダメだな😂
初期のハネケ全部見返したくなったしDVDbox欲しい。何度でも観たい。なかなかダーク&ディープな話だけど観終わった後に気分が落ち込まない絶妙感。(観る人によっては落ちるのかな)

これがデビュー作か〜やっぱりハネケ凄い。
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