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ディーモン/悪魔の受精卵/神が殺せと云ったのtakaoriのレビュー・感想・評価

3.5
2023年293本目

邦題が3つもあるw 「神が殺せと云った」は原題 "God Toid Me To" の直訳。だが「神が人に殺人を命じた」などというタイトルは宗教保守派からの反発を受け、"Demon" というタイトルで公開されることもあったとか。なので「ディーモン」というタイトルもある。そして「悪魔の受精卵」は出来の悪いパロディAVみたいな酷いタイトルだが、実はこれが映画の本質を一番捉えたタイトルだというのが笑える。「神の正体が実は◯◯◯でした!」なんて、そりゃ怒られるだろうなぁ。
ジャンルはサイコホラー×刑事ドラマかと思いきや途中からSF展開が混ざるちぐはぐぶり。撮影も1カメ・ミドルショットの長回しでTVカメラみたいな撮り方が目立つかと思えば途中から映画らしい撮り方に移ったりと安定しない。なお、報道風の撮り方が目立つ序盤は、ニューヨークの街でゲリラ撮影をしているのだとか。そのため、街行く人々のリアクションには、何も知らない一般人が混ざっている。今では許されない撮り方。正直クオリティの高い映画とは言えないが、独自のセンスが光っている。クローネンバーグなどに影響を与えたらしい。
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