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キャッスル・フリークのEirainのレビュー・感想・評価

キャッスル・フリーク(1995年製作の映画)
3.0
ラヴクラフト小説の映画化と言えばこの方、スチュアート・ゴードン監督。今作もラヴクラフト小説がベースで、短編『アウトサイダー』を基に制作されている。『死霊のしたたり』、『フロム・ビヨンド』、『ダゴン』は小説を"原作"としているが、今作は"原案"となっており、「古城に幽閉された化け物<フリーク>」という設定を採用しているのみで、内容は全くの別物となっている。ホラーマニアニッコリの、ハピネット「ホラー・マニアックスシリーズ」で発売されたBlu-ray版が手に入ったので鑑賞。

まず、地下に幽閉され、まともな食事も与えられず衰弱死寸前と思われるフリーク(=ジョルジョ)が元気よく(?)活動しているのに驚き。しかも彼の行動を見る限り、"食欲"よりも"性欲"の方が上回っている印象。食に対する飢えよりも、性・・・人の温もりに飢えていたのかな?あ、でもおっぱいを口に含んだ後に噛み千切って食べてしまえば、"食欲"と"性欲"、どちらも満たせて一石二鳥だ!やったね☆

フリーク自身は、股間にモザイクをくっつけて健気に暴れてくれていたのだが、どうにも主人公の家庭問題へのスポットライトが強く、肝心のフリークの影が薄くなってしまっていたのが残念。というか、この作品の"主食"は主人公の家族問題で、フリークは"副食"という作りなんだよね。鑑賞後の満足感がイマイチだった大きな要因。
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