世界最高のベーシスト（☜ﾈｯｸの角度が）であるビル・ワイマンが音楽を担当。のちの『フェノミナ』は虫映画🦠だから苦手！みれない！って人のために私が本作を貴重ナビ♡
80年代初頭のフンイキなんであろう “ゴージャスで、通俗的で、ほんのちょっぴ資本主義批判テイストを含んでみたりしてる” 古臭いリゾートクライムドラマでした。

結論を先にいえば、傑作じゃないもののウットリ部分あり！

ゴージャスさはオープニングロールから。
物語は、「妹死」と「美姉登場」までは見やすかったけど、そんな序盤のうちに始まったビーチでパンパパンが「敵の弾当たらなさすぎでかすり傷一個きり」でノンキに次場面へ。そのあたりで私には内容どうでもよくなった。

ワイマンの音楽のかぶせ方は、意外に作品のツボをおしまくり。
ケン・ソーンって人が音楽補佐したらしいけど、基本的にワイマンの肉声（☜唄やイビキ）と手慰み（☜シンセいじり等）が隅々から洩れてきそうな旋律＆リズム＆音像だから、ソーンって人の役割はツヤがけのストリングスアレンジ指揮（および、ワイマン域外の上品背景曲を一つ二つ用意した）程度であって、ほぼワイマン単独仁王立ち（ﾈｯｸ立ち）の張り切り仕事だったと断定できます。しかも、優れてる。
特に、後半二カ所にわたる、気球の場面でのワイマンがスゴイぞ！　そこ、夜景🌃🌌もあり！　ヴォーカルはマリア・マルダーっていう女性。「Take a trip tonight」なんて歌詞……　作詞・作曲・プロデュースのワイマンと寝そうなキモチになった私。ヤヴァいヤヴァい。(59:30頃〜1:01:42、よりも1:05:21〜1:08:30頃のがさらに素敵。もちろん、撮影が良い)

さかのぼって、涼しい無ブラでプールに飛び込んだアン・アーチャー、豚たちに喰い殺される謎の刑、王道の高層ビル宙吊り、全体としてのライアン・オニールの人畜無害さ。

終盤のワイルド黒々ボサ髪男との格闘場面の音楽は、緊迫感を削ぎすぎてた。詰め甘く脱線したね、監督＆ワイマンっ。

けど、エンディングでこれまたマリア・マルダーが唄って聴かせる『テンダーネス』に、やっぱり充実しちゃった。
終わる時、うっかり作詞・作曲・プロデュースの者に抱かれそうに（心が）なった。

［YouTubeで原題で発掘。日本語字幕なし］


◆ジュエリー超えな一句◆

「エメラルド　触（ふ）れなきゃゼリーと変わらない」
（季語／ゼリー→コンニャク→老若→敬老の日→秋）