マサミチ

日本の悲劇のマサミチのレビュー・感想・評価

日本の悲劇(1953年製作の映画)
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【ダンサー・イン・ザ・ダーク】なんて軽く吹っ飛ぶ、恐ろしく暗く冷淡でハード極まりない展開に唖然呆然とした。なんちゅー終わり方や。

戦後の時代の世相をニュース映像を駆使して描く構成も驚いたが、正直この2人の姉弟が何故にここまで母親に冷たいの?とそこが先ず不思議で、この当時(昭和28年)はこうゆう徹底したドライな人間関係はどこまでリアリティがあったのだろうか?そこが気になる…。

戦時中と戦後の荒んだ生活が、人生の勝ち組になる為に唯一の親まで捨てさせるほどに彼らの心を荒んだ物に変えてしまったのだろうか?

戦後復興とその後日本人が自らの力で手繰り寄せた好景気の裏で、こうやって人知れず世間から抹消されていった人間も多くいたんだろうな…と暗澹たる気持ちになる事この上ない。

心が不安定な方にはオススメ出来ません。
重た過ぎた…。
マサミチ

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