ひろぽん

アーノルド・シュワルツェネッガーのSF超人ヘラクレス/アーノルド・シュワルツェネッガーのヘラクレス/アドヴェンチャー・オブ・ヒーローのひろぽんのレビュー・感想・評価

2.5
ギリシャ神話の半神半人の英雄ヘラクレスが神々の国から現代のニューヨークに舞い降りる。人間の世界でドタバタコメディを繰り広げていくヘラクレスの家出物語。


日本ではシュワちゃんでお馴染みのアーノルド・シュワルツェネッガーのデビュー作品。この作品を観るまで彼が元ボディービルダーだと知らずに鑑賞していたため、俳優とは思えない体つきに驚愕した。

この当時の芸名がアーノルド・ストロングだったというのも新鮮。

ストーリーとしては、ギリシャ神話に登場するゼウスやヘラクレスといった神々たちが話の中心となり物語が進んでいく。彼ら神々の住む国から、人間の世界へ行ってみたいと願うヘラクレスが1人でニューヨークへ降り立ち、冒険していくというもの。

絶賛反抗期中のヘラクレスを温かく見守る神々たちの中に、ヘラクレスを妬む神がいるというのも、神というより人間に近い雰囲気がする。

友達がいなかったプレッツィーとの熱い友情や、ヘラクレスの人間離れした力を利用しようとする悪人たちに屈せず勇ましく戦っていく様子、ちょっとした色恋があるところが見どころ。

最後はちょっぴり寂しい幕引き。

最大の魅力は、シュワちゃんの鍛え抜かれたムキムキの筋肉を堪能できる点にある。左右の胸筋をプルプル動かす芸は、最大限に胸筋を鍛えた者にしかできない神業!

我は神だぞと言わんばかりにヘラクレスという名前を振りかざし、天真爛漫な性格で力でねじ伏せて全てを解決しようとする脳筋キャラが最高に輝いていた。それに相まって訛りが強く棒読みな演技も悪くなかった。

低予算ということもあり、動物園から逃げ出したクマが着ぐるみを被った人間だったり、ゼウスの武器がしょぼかったり、レスリングでお金を稼いでいるというのに一切試合のシーンがなかったりと、滑稽な程に崩壊的なクオリティが際立っていた。

ギリシャ神話が好きだし、シュワちゃんの筋肉や訛りがクセになり、所々クスッと笑えるシーンがあってそれなりに楽しめた。シュワちゃんや筋肉が大好きな人にはオススメのB級作品。
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