Shaw

プレイタイムのShawのレビュー・感想・評価

プレイタイム(1967年製作の映画)
4.8
07.10.2021
01.31.2022

今月最後に本作を再鑑賞し、さらに評価が爆上がりしたのは予想通り。

人の声と環境音が同じレベルのものとして喧騒に取り込まれ渾然一体となり、場を賑わす。

脈絡もなく続くカオスは徹底的に計算し作り込まれたまるで精密機械のよう。
人間の群れがテクノロジーに組み込まれて生み出される規則性、そしてそれが掻き乱され混乱を生み出す、そこに美を見出し、またソーシャルコメンタリーとしての映画の可能性をも見出したタチの着眼点。

多くのものがモダナイズされ利便化していくにも関わらずなかなか目的地にたどり着けないことの多いなかで、最後に一人の女性にプレゼントを渡す小さな頼み事がいとも簡単に成就する、そんなラストもまた何かを物語る。

美しい映画。
Shaw

Shaw