雲隠幾蔵

スウォーズマン/女神復活の章の雲隠幾蔵のレビュー・感想・評価

3.7
「スウォーズマン 剣士列伝 」原題:笑傲江湖 ('90)の続編として作られた「スウォーズマン 女神伝説の章」原題:笑傲江湖之二 東方不敗 ('92)が大成功を収めたため、ブリジット・リン演じる「東方不敗」の活躍をメインとして製作されたシリーズ3作目のSFX伝奇アクション。

物語は前作のラストシーン
東方不敗の本拠地"黒木崖"での戦いの総集編から始まる。
「敗 不 方 東」
「雲 風 起 再」
"THE EAST IS RED"
原題に笑傲江湖の文字は既に無く、サミュエル・ホイやジェットが演じた主人公"令狐冲"は登場しない。
東方不敗のスピンオフだからあたりまえか…
ブリジット・リンが主演なので功夫や剣戟はあまりやらず、代わって"葵花宝典"を会得した東方不敗の超絶能力と経絡秘孔突きと飛針がフルブーストで発揮される超訳映画になっています。
そして、本編なんですけれども、これが朝廷軍、苗族、日本軍、スペイン軍、日月教徒、そして東方不敗、もはや誰が何を目指しているのかも分からなくなるくらいに入り乱れた展開に、ついていけなくなる観客が続出といった感じ。
それなりにビックバジェットなんだろうけど、現地の興行成績は前作の1/3と大惨敗。まあそんなところでしょう…
日本でもこの手の映画が好きな層って一定数いたと思うのですけど、今は何を観てるんでしょうかねえ。
(遠くを見る目)
おすすめのみどころですか、
片肌脱ぎの不敗が丁半博奕で壺振りをやるシーンや鎌倉武士風の不敗と雪の衣装ですね。
(侍烏帽子姿がかなりカッコいい)
公開時のコピーライトもなんだか素敵なんです。
「怒涛。戦争。レズ美アン。」笑
ただしジョイとブリジットのレズシーンは回想のみで、ジョイ演じる雪(不敗の元彼女)は不敗に振られて、終始不機嫌でイライラの欲求不満状態。
あてつけで朝廷軍の遊女達を大量虐殺!惨いことしますわ。前作の半蔵のポジションくらいで登場する雷蔵が操る霧隠号は木造船なのに潜水艦にトランスフォームするというハイテクぶり。忍者も侍も当然登場!最後はクー提督と不敗の一騎討ち!何故戦うのかは不明!ラストは船の帆に乗って空へ飛び立つ不敗と雪……劇終。
凄え、全くわからん。まあ香港映画にありがちですよね。
東方不敗絡みのスウォーズマン2と本作はLD版ジャケットのアートワークが素晴らしいので、なんらかの形で再び世に出て欲しいです。
やっぱりブリジットの笑顔は素晴らしいし、ジョイは美人極まりないのでおすすめの作品ですよ。
普通にリコメンドするならば1、2作目なんでしょうけどね。
雲隠幾蔵

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