SHOHEI

リトル・ショップ・オブ・ホラーズのSHOHEIのレビュー・感想・評価

3.4
花屋で働くダメ男シーモアは店を繁盛させるため珍種の植物を持ち込むがその植物は人の血肉を栄養にして巨大に変貌する。シーモアは自分のドジで事故死した人々を植物に与え証拠の隠滅を図る。そして町で起こる不審死に花屋が関わっているとして警察に怪しまれるように。

ロジャー・コーマンが自身の監督した『血のバケツ』のセットを流用し撮影期間2日、わずか数万ドルの費用でもう一本撮ってしまった作品。製作にかかるコストを徹底的に削減し、のちにフランク・オズの手でリメイクが作られた際には「金をかけすぎだ」という苦言まで言い放ったという、コーマンの商魂がよく伝わる作品。ほとんど屋内セットの場面ばかりなのでやっぱり低予算感は漂う。傑作!というわけではないけど全編ボケてばかりで進むユーモア全開のテイストは憎めない。快感を求めて歯医者に通うドM男性を若きジャック・ニコルソンが演じていたようで、見終わってから気づく。このイカれたキャラクターがのちの怪演に繋がるのか…と妙に納得。肝心の人喰い植物にアクションは無く、話す言葉も「腹減った」ばかり。もっと気味悪い雰囲気を演出して欲しかったが、やはりそこにも予算の制約を感じる。ただ唯一、最後に食べた人の顔を写した花を咲かせるところは本当に気持ち悪い。
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