Sari

リトル・ショップ・オブ・ホラーズのSariのレビュー・感想・評価

3.5
低予算B級映画の帝王ロジャー・コーマン監督が、他の映画で使用したセットを流用して2日間で撮りあげたホラーコメディ。

舞台はアメリカ犯罪都市スキッドロウで、小さな花屋の間抜けな青年シーモアが主人公。
彼が仕事の失敗続きでクビになる寸前、彼が育てた奇妙な植物のおかげで、店が繁盛し始めるが、その植物は世にも怖ろしい食人植物だった。

強欲な花屋の主人と、シーモアを慕う少し鈍い娘。マザコン青年シーモアと病気フェチの母親。サディストの歯科医、毎日親戚を亡くす老婦人など、奇妙な登場人物で描き切っている。彼らのベタな掛け合いと展開を見せられるが、普通に面白い。
空腹の食人植物が連発する「Eat Me〜」(何か食わせろ)という台詞と低いトーンの声まで何か聞き覚えがある気がする。

本作は何と言っても、たった2日間で撮影したという伝説が残っている映画であり、低予算にもかかわらずカルト的な人気を得た「怪作」である。
1982年にオフ・オフ・ブロードウェイでミュージカル化され、86年には本格ミュージカル映画化された。

無名時代のジャック・ニコルソンが、サディストの歯科医のもとを訪れるマゾヒストの患者役を怪演しているのも見どころ。
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