矢野竜子

グリズリーマンの矢野竜子のレビュー・感想・評価

グリズリーマン(2005年製作の映画)
3.8
ヘルツォークが好きそうな
ある狂人のドキュメンタリー。
作り物=映画としか思えない
奇跡的なショットの数々に度肝を抜かれる。
やいのやいの茶々を入れながらも
現実と虚構の狭間に死んでいったこの男に
ヘルツォークは
どこか憧れを抱いているのではなかろうか。
映画としか思えない終盤の
キツネとともに去っていく男の後ろ姿や
熊とともに去っていく男の後ろ姿。
見ていてかなりくらってしまった。
「世界につきものなのは調和ではなく
混乱と対立と殺戮ではないか」