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ゴッド・ギャンブラーのやむちゃのレビュー・感想・評価

ゴッド・ギャンブラー(1989年製作の映画)
4.0
備忘録
1990.11に鑑賞。

80~90年代黄金期の香港映画の頂点といえる作品。
当時「亜州影帝(アジアの帝王)」と呼ばれたチョウ・ユンファ主演作品。
共演はアンディ・ラウ、ジョイ・ウォン。
製作、脚本、監督はバリー・ウォン(王晶)。

天才的なギャンブラーで「賭神」と呼ばれるコウ(チョウ・ユンファ)は、賭博王との大きな勝負を控えていたが、ある時崖から転落、頭を打った拍子に記憶を失い、知能も子供のようになってしまう。それを偶然助けたチンピラカップル(アンディ・ラウとジョイ・ウォン)は、コウの素性も知らないままギャンブルの才能に気づいて大儲け。やがて記憶を取り戻したコウは、賭博王との勝負に挑む…というお話。

チョウ・ユンファに最も脂が乗っていた時期で、何をやってもサマになる。
賭神の時はオーラがあって凄くカッコ良く、逆に記憶を無くしたときのコウは、オーラなんて全く無く、髪の毛もボサボサの全く違うキャラで笑わせる。

バリー・ウォンの脚本、監督(演出)も見事で、ギャンブル映画、2丁拳銃の香港ノワール、おバカコメディなどが見事に融合している。
この人は、基本パクリや大ヒット作の便乗作品が多い印象だが、徹底した娯楽優先の作風で楽しませてくれる。
今作のヒットを受け、チャウ・シンチーが他社で便乗作を大ヒットさせると、なんとその亜流を本家(本流)が吸収して、今作のアンディ・ラウとダブル主演でさらなる続編を作り、ゴット・ギャンブラー・サーガ(ちょっと大げさ)を作り上げるというウルトラCをやってのけてしまった。
イケイケドンドン時代の香港映画の凄さを感じた出来事だった。
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