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ゴッド・ギャンブラーのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

ゴッド・ギャンブラー(1989年製作の映画)
4.3
コウ(チョウ・ユンファ)は“賭神”と恐れられる天才ギャンブラーである。東京の賭場で小宮山というヤクザからシンガポールの賭博王シンを倒すことを依頼されるが、勝負を前にして、ナイフ(アンディ・ラウ)、ジェイン(ジョイ・ウォン)、クロールの三人組が仕掛けた罠に誤ってはまり、崖から落ちて記憶を全て失なってしまう。知能も子供並になってしまったコウに変わらず残っているものといったら、無性にチョコを欲しがることと、そして博打の才能だけだった。最初はコウを足手まといにしていたナイフだったが、彼の博才に気づくやそれを利用して一儲けを企むようになり、チョコと呼ばれるようになったコウと三人組の奇妙な日々が始まる。そんなある日、ナイフが借金取りに捕まり、ジェインはチョコを賭神に仕立て救出に向かう。彼らの間には既に強い絆が生まれていたのだった。一方、コウが行方不明の間に部下のイーは、コウの恋人ジャネット(チョン・マン)に迫って殺してしまい、コウを亡きものにしようと裏切りを企んでいた。コウが生きていることが知れるや追手が差し向けられ、激しい銃撃戦の中ついにコウは正気を取り戻すが、同時にナイフやジェインと過ごした日々の記憶は失なわれてしまったのだった。シンとの対決の日、イーがシンと通じていてイカサマが行なわれることを知ったナイフは何とかコウにそれを知らそうとするが、近づくことができない。だがコウは最後にはついに大勝利を収め、そしてイーに復讐を果たす。彼は全てのカラクリを知った上で、それさえ勝負に利用していたのだった。ナイフの方に一瞥をくれただけで去ってしまうコウにナイフは寂しさを覚えた。しかし、家へ戻ってみるとそこには何とあのチョコがいた。そしてナイフに一緒にラスベガスへ行こうと持ちかけるのだった。
香港の娯楽映画王バリー・ウォンとチョウ・ユンファが組んだギャンブラー映画シリーズ第1作。
ギャンブラーの中のギャンブラー・コウを演じたチョウ・ユンファのプロのギャンブラーについて特訓した鮮やかなカード捌きや壺振りのテクニック、コウが転落事故で頭を強打してからの記憶喪失になり幼児退行した状態とチョコレートを食べた時のゴッドギャンブラー・モードに戻る時のチョウ・ユンファの絶妙な演じ分け、チョウ・ユンファとアンディ・ラウの絶妙なコンビと友情、コウVS小宮山の麻雀と壺振り対決やナイフを救うためにコウが借金取りに挑むカード対決やクライマックスのコウVSシンのカード対決の相手の心理を読み合うスリリングなギャンブルバトル、コウが裏切り者イーの雇った殺し屋との銃撃戦で魅せる華麗な2丁拳銃捌き、シンのイカサマを破りコウの裏切り者イーに対する華麗で痛快なリベンジ、コウのボディーガード・ドラゴンを演じるヒョン・ワーキョンのクールな魅力と「アンタッチャブル」のアンディ・ガルシア張りの華麗な拳銃捌き、「男たちの挽歌」に並ぶ香港時代のチョウ・ユンファの代表作。
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