2号

燃えよデブゴン10/友情拳の2号のレビュー・感想・評価

燃えよデブゴン10/友情拳(1980年製作の映画)
3.9
古典的なカンフー映画からしかとれない栄養素!主人公はデブゴンというよりカサノヴァ・ウォンだが監督がサモ・ハンなのでアクションが凄い。詠春拳が題材の作品だが、70年代でここまで凄く演出できるのはサモ・ハンだけだろう。
ストーリーは敗北修行敵討ちというカンフー映画の王道であり、コメディをやっていたらいつの間にか修羅と死の映画になっているいつものやつ。ただ人が死にまくっているのにサモ・ハンは最後までふざけ続ける。一貫性があるのはいいことだが、「人が死んでるんだぞ」と思わないこともない。
とは言えやはりサモ・ハン印のカンフーは圧倒的に素晴らしく、70年代でここまでパワフルかつエモーショナルにアクションを作れるのは本当にすごい。とくに終盤は70年代カンフーとは思えないすばらしさ。
ラスボスの目的が「町長になる」とスケールが妙に小さかったり、ラスボスの正体が明かされるシーンが完全に意味不明だったり変なところはあるものの、個性的な修行が実戦に活かされるカンフー映画には欠かせない伏線回収を備えているので満点です。なんなら変な要素も加点ポイントだ。
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