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大女侠のfieldのレビュー・感想・評価

大女侠(1968年製作の映画)
3.4
大酔侠の続編だけど大きな繋がりは無く、女剣士で侠客として腕を上げた金燕子。凛々しさは前作同様、二人の剣士で揺れる女心か時に笑い人間味のあるチェン・ペイペイ。アクションでの出番を抑え、銀鵬のジミー・ウォングが活躍してる。

監督は片腕必殺剣のチャンチェに変わってたか、霧がかってファンタジーなテイストはそのまま。
冒頭のアクションは格子を真近で覗くような視覚の殆どを遮ってあって挑戦的だし悪党の金龍会に乗り込むシーンやカラフルな五行童子との対決でブレたり動きのあるカメラワークに上からの構図は今っぽい。監督も若きジミーも初でショウブラ初心者だけど当時からあったスタイルなのかな。

戦った相手は必ず仕留める、残虐性があるが善悪の境で生きるような一匹狼の銀鵬、正義感の強いハンタオ。敵か味方か分からないまま進むかつての同門の弟子と親身に世話をしてくれる男の狭間で揺れるドラマもあり、剣を極めた者同士やはり避けられないものがあるんだな。空を飛び一撃で仕留め無ければいけない天誅必殺剣の設定が最後まで効いてるのが良かった。悪党枠は必要だけど頭領ワンは居ない方がスッキリしたかも。
爆破もあったしアクションもしっかり見せてるし一人撒いた種を狩る孤高な銀鵬のキャラクターや手負いでだいぶ華を持たせた感があるが、そこはスターなんだろうな。若きジミーのニヤリと笑うとこにスターの片鱗を見た気がする。

ガチョウ泥棒として捕まってしまう可哀想な子役マーズ。さらば復讐の狼で似たシーンあったけどオマージュだったりするのかな。ハンタオの仲間で老三に若きウーマ、ゴールデンハーベスト移籍前か。そういえば来歴もよく知らなかった。
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