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風に濡れた女のbjのレビュー・感想・評価

風に濡れた女(2016年製作の映画)
3.7
「月光の囁き」('99)「黄泉がえり」('03)の塩田明彦監督が、日活ロマンポルノ リブートプロジェクトの一環として製作した作品。
あくまでロマンポルノなので、映画として見ると微妙というか、余韻や感動、爽快感はあまりないですし、あそこまで見せておいて下半身を見せないのは、かえって不自然で少し消化不良もあります。まあ、コメディ色を重視したためと過去の日活ロマンポルノへのオマージュを含めて、あえてそうしたのだと思います。(ヘアが解禁された今の時代にはそぐわないですし、そこはリブートしてほしかったですけど…。)
それでも、日活ロマンポルノのルールや制約のある中で、伏線を回収し、上手くまとめたと思いますし、ロマンポルノというより、ある意味アクション映画に近い作品になっていると思います。それに、考えるより衝動に身をまかせる作品ですから。(個人的には、激しい絡みばかりで、まったり、しっとりな絡みがほぼなかったのが残念ですが…。)
そんな中、私が印象的だったのは冒頭の自転車やリアカー(ワンカット)、演技指導からの棒を使ったシーン、演劇色の強い演出やカメラワーク、順番、二人のバトル、あの怒涛のラストシークエンス。そして、間宮夕貴の身体、声、表情です。(監督は途中から「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」('87)を連想したそうです。)
ある意味、間宮夕貴のプロモーション映像ですね。あ、眼鏡姿の中谷仁美も可愛かったです。因みに、もう一度言いますが、全員ヘアは見えそうで見えない仕様になっております…。(リブート5作品のうち、「アンチポルノ」('17)だけがヘアヌード有りだそうです…。)
間宮夕貴にロックオンされたい方は是非。

※2017年9月17日に鑑賞
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