雨のなかの男

シュレックの雨のなかの男のレビュー・感想・評価

シュレック(2001年製作の映画)
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U-NEXTで鑑賞。これ子供の頃に観て以来だったけど、大人になってみると面白いところの気づきが増えてさらに面白かった。
明らかにディズニーに対する当てつけといえるような設定や場面が多く、そのブラックユーモアに思わず声を出して笑ってしまった。4歳の娘とこれを観たのは良かったな。ディズニー作品はやっぱり素晴らしいし、物語も教訓としても示唆に富んでいるから親としてはどんどん観せている。自分は特にプリンセス映画の女性表象の変遷を観て感心しているから、娘にも勧めて一緒に考えたいと思っているくらい。しかしそうは言っても根底にある無言の「美しくあれ」という美学はピクサーの『メリダとおそろしの森』が出るまで貫き続けられている(赤毛のそばかす娘の幸せの帰結の物語はそれ自体がプリンセスものへのアンチテーゼや自己言及的側面を持っているからあれも面白い)。フィオナ姫の魔法が解けて真の姿になる場面で娘は「普通に戻るかな?」とつぶやく。なんて無邪気な言葉でしょう。でもね、どっちの姿だって彼女は幸せになれるのよ。彼女は白馬の王子様とのロマンスが叶わなくても知性と鉄拳があるから。夢物語におけるルッキズムを否定するこの作品は娘にもいい刺激になったと思うなあ。もう少し大きくなったらまた一緒に観よう。
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